2016年2月9日火曜日

教育動向: 2016年大統領選候補者の教育政策-ドナルド・トランプ(共和党)

アメリカの教育動向(久原みな子)

 今年11月8日に予定されている大統領選挙に向け、年明けから民主党・共和党各党内での候補者を選出する予備選挙が始まっている。これから何回かに分けて各党候補者の教育政策と経歴を中心にお伝えする。今回は、問題発言で注目を集めながら共和党内で支持率トップを走り続けてきた億万長者、ドナルド・トランプ(Donald John Trump)である。

THE SPIRIT OF DONALD TRUMP /L'INSPIRATION DE DONALD TRUMP

1946年ニューヨーク生まれのトランプは、ニューヨークの名門寄宿学校で学んだ後、フォーダム大学とペンシルバニア大学で学び、さらにペンシルバニア大学のビジネススクールでMBAを取得。ニューヨーク市での不動産開発を手がけていた父の事業を継ぎ、トランプ・プラザやトランプ・タワーなど、自らの名前をつけた不動産を開発して巨額の富を築き、その資産は90億ドルにも及ぶとされる。またテレビ出演や書籍の執筆も行っている。選挙活動のスローガンは「Make America Great Again! (再び偉大なアメリカを!)」である。

 トランプの教育政策は、共和党の方針とほぼ変わりない。連邦教育省の権限は縮小すべきだとし、連邦政府主導のコモン・コアには反対で、ジェブ・ブッシュなどコモン・コア賛成派の他の共和党候補を度々批判している。また、競争原理を信奉しており、学校選択やバウチャー制度、チャータースクールなどには賛成である。また、トランプ自身が、営利目的の「トランプ大学」(実際には大学として未認可で教育の質にも問題があり訴訟が起こっている)を経営しており、営利目的の学校に対しては規制を緩めるのではないかと考えられる。私生活では、3度結婚し、5人の子どもがいる。


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