2016年11月11日金曜日

教育動向:学校での瞑想とヨガ



アメリカの教育動向(久原みな子)

近年アメリカの学校では瞑想を取り入れるところが増えている。特に、犯罪率が高い貧困学区では、悪いことをした生徒に罰を与えるのではなく、怒りやストレスをコントロールし、精神的安定をもたらすために瞑想の時間や場所を設けている。瞑想を取りれたあとでは、実際に集中力がつくなど生徒の行動に変化が見られたり、成績が上がったりする場合も多いという。瞑想のこうした効果に関してはさまざまな研究があり、また学校における子どもたちの瞑想の普及に特化したMindUPやMindful Schoolsといった団体、教師のマインドフルネス実践についての研究プロジェクト、Cultivating Awareness and Resilience in Education (CARE)などがあり、さらなる実践と研究がすすめられている。

こうした瞑想やマインドフルネスの取り組みと同時に、ヨガが体育のカリキュラムに組み込まれることも増えている。しかし、瞑想やヨガの実践が、仏教やヒンドゥー教の教えから不可分でないとして反対運動が起こっている場合もある。カリフォルニア州のある学区では、2013年に、公立学校でのアシュタンガ・ヨガのクラスが生徒の家族の宗教的信条を侵害するとして学区を相手どる訴訟が起こっている。






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